健康な髪を育てるためには、皮膚の一部である頭皮のケアが欠かせません。
美しく健康な髪を維持するために毎日の食生活や生活習慣を見直してみませんか。
頭皮ケアの考え方〜髪も身体の一部〜
髪の毛は、爪と同じ肌の角質が変化し、死んだ細胞が集まったものなので、伸びている間に修復する機能は備わっていません。
そのため、一度傷んでしまうと元には戻らないのです。
髪は紫外線やドライヤーによる熱などの外的要因と、加齢やストレス、栄養不足などによる内的要因によって、健康を阻害されていきます。
頭皮の健康も髪と同じで、毎日のケアが欠かせないと言えるでしょう。
毎日の生活の中で、外的要因と内的要因の両面から手入れを継続していくことが重要なポイントになります。
頭皮を健康に保つために必要なこと
頭皮の健康を保つには、内側からのケアと外側からのケアが不可欠です。
身体の内側からのケア
髪に必要なタンパク質である肉・魚・卵・大豆製品・乳製品を中心にバランスのよい食事を摂ることで、身体の中から髪に必要な栄養を補います。
髪の主成分はケラチンというタンパク質で、約90%を構成しているため、タンパク質の摂取は必須になります。
また、豚レバーや牡蠣、ラム肉、海苔などから摂取できる亜鉛も大切な栄養素です。
亜鉛にはタンパク質を髪の毛に変貌させる補酵素としての役割があります。
ここで、注意したい点として、ミネラルである亜鉛は体内への吸収がスムーズではないため、クエン酸やビタミンCも併せて摂取することをおすすめします。
クエン酸はミカンなどの柑橘類、ビタミンCはいちごやトマト、レモン、グレープフルーツ、小松菜、キャベツなどに含まれているので、それらの食材を意識的に取り入れるようにしましょう。
身体の外側からのケア
身体の外側からのケアとして大切なことは、毎日のシャンプーの方法や選び方です。
一度頭皮をお湯で洗ってから、次にシャンプーをしっかりと泡立てて、指の腹でもむようにマッサージして洗うことがおすすめです。
決して爪を立ててはいけません。
爪を立ててかいてしまうと、頭皮を傷つけてしまい、炎症を引き起こすなど頭皮や毛髪の生育にとって悪い環境となります。
また、石油系のシャンプーは基本的には避けるべきです。
洗浄力を高めるためにさまざまな成分が使われていますが、頭皮に必要な皮脂までも落としてしまい、頭皮に悪影響を与えます。アミノ酸系のシャンプーが頭皮にやさしいのでおすすめです。
洗浄力がなさそうなイメージがあるかもしれませんが、必要な皮脂は残しつつ、汚れはしっかりと落としてくれます。
自分の頭皮のタイプを知ろう
自分の頭皮の状態をチェックして、体質にあったシャンプーを選ぶことも大切です。
オイリー肌や乾燥肌でスキンケア化粧品を変えるように、皮膚の一部である頭皮もタイプ別に分けられます。
頭皮タイプの見分け方
一般的に、皮脂の分泌が少なく、水分が少ない肌は「乾燥肌」。頭皮がカサつきフケが出やすいのがこのタイプです。
一方で、皮脂の分泌が多く、表面がベタつくのが「オイリー肌」で、頭皮も髪もベタつくタイプに分けられます。
乾燥肌
うるおいのある肌は、分泌された皮脂が天然の乳液となり、肌から水分が蒸発するのを防いでくれます。
しかし、皮脂の分泌が少なくなれば、水分はどんどんと出ていってしまい、肌はカサカサの状態に…。
これが乾燥肌といわれる状態です。
オイリー肌
一方、皮脂の分泌が多いのがオイリー肌です。
オイリー肌の人は髪がベタつきやすく、頭皮もテカテカになる傾向があります。
頭皮ケアの基本は自分にあったシャンプー選び
自分の頭皮の状態をチェックしたら、体質にあったシャンプーや、現在の頭皮の状態に合わせたシャンプー選びを心掛けましょう。
ノーマル・乾燥タイプ
優しい洗い上がりのアミノ酸系や天然素材の植物系シャンプーがおすすめです。
界面活性剤を含むシャンプーは、頭皮の脂も取り除いてしまうため、避けた方がいいでしょう。
乾燥タイプの人は、オイル入りシャンプーを使うのがおすすめです。
オイリータイプ
皮脂を抑えるオイリーヘア専用のシャンプーを使うのがおすすめです。
皮脂の分泌が多いからと洗いすぎも禁物。
逆に皮脂の過剰な分泌を招くことがあるので、自分の地肌の調子をチェックしながら、選ぶことをおすすめします。
石油系や高級アルコール系の界面活性剤を含むシャンプーでは、必要とされる油分まで取り過ぎてしまい、皮脂が過剰に分泌させることにつながりますので、使用はあまりおすすめできません。
頭皮環境を整える
他、たばこ、夜更かし、不規則な食生活、ストレスなど、身体にとっての外的要因は頭皮にとっても改めたい生活習慣です。
毎日の生活習慣を見直し、頭皮を健康に保つ環境と努力が健康な髪を作る近道と言えるでしょう。
たばこはニコチンによって血管を収縮させますし、毛髪の成長に欠かせない養分が毛乳頭に蓄えらえる働きが阻害されてしまいます。
また、毛母細胞の活動が活発になるのは夜です。
特に22時〜2時は髪の生育にとってゴールデンタイムと言われています。
睡眠時間が不足すると、この生育活動に支障をきたし、毛髪の成長をさまたげます。
また、日々蓄積されるストレスは血行を悪くします。こうした生活習慣は改善していかなければなりません。