最近テレビでよく耳にする「AGA」。そもそも「AGAって何?」と思われる方が多いと思います。ここではAGAについて詳しくご紹介!AGAに悩んでいる方向けに、AGA治療についても詳しくご紹介します。
最近テレビでよく耳にする「AGA」。そもそも「AGAって何?」と思われる方が多いと思います。ここではAGAについて詳しくご紹介!AGAに悩んでいる方向けに、AGA治療についても詳しくご紹介します。
AGAとは「Androgenetic Alopecia」の略称で、日本語に訳すと「男性型脱毛症」という意味です。
一般的に成人男性(主に30代〜50代)が多く発症する病気のひとつです。薄毛問題の約8割がAGAに当たると考えられています。
AGAの特徴とは
AGAは「額の生え際、頭頂部のどちらか一方、あるいは両方から髪が徐々に薄くなる」という特徴があります。AGAは進行性で加齢によって抜け毛や薄毛がゆっくり進行します。
AGAの進行パターンは大きく分けて2種類
①額の生え際から後退するタイプを「M型」
②頭頂部から薄くなるタイプを「O型」
2種類のパターンにより、一部分の頭皮が露出してゆき、露出部分が広がるという特徴があります。
AGAの原因は、一般的には遺伝や男性ホルモンとされています。
男性ホルモンのテストステロンが細胞内で酵素(5αリダクターゼII型)の働きによってジヒドロテストステロン(DHT)というホルモンに変化して生まれます。このDHTがAGAの主な原因であるとみられています。
このDHTが毛乳頭細胞の中の男性ホルモンレセプターと合わさり、発毛抑制成分であるTGF-β1へと変化します。このTGF-β1がという成分がヘアサイクルを短くし薄毛になる原因となるのです。
一般的に男性は、毛根部の細胞が男性ホルモンに弱いという、遺伝的要因が大きいと考えられています。
いいえ、AGAは治せます。
AGAは、もともと髪のヘアサイクル(毛周期)が何らかの要因によって正常に機能できなくなったことが原因と考えられています。
具体的には、毛包が十分に成長しないため、髪の毛が細く短い「軟毛化」状態にあり、髪が太く長く育たないうちにちょっとした刺激で抜け落ちてしまうのです。
しかし、AGAは薄毛、産毛にはなりますが、毛根は生きているため、その限り髪は長く太く生える可能性があります。AGA治療薬では、DHTの結合を妨げることで発毛抑制成分自体の生成を抑えます。そのため薄くなってきたからといって諦める必要はありません。
病院で行われるAGAの治療には以下のものがあります。
①薬物治療
AGA治療薬では一般的に、日本皮膚科学会が「行うように強く勧められる」と発表している「フィナステリド」と「ミノキシジル」がよく用いられています。
②外科的治療
こちらは頭皮に直接薬剤を注入する方法や、植毛で毛穴に毛髪を植え付けます。あるいは自分の毛包を使用し、毛根を再生させる方法があります。
③整容的対策
いわゆる、薄毛をごまかす対処法です。代表的なのがかつらです。かつらを付けることで見た目を気にする心配が無いので、有効な対処法と言えます。
フィナステリドとは
「フィナステリド」とは、日本では商品名「プロペシア」でよく知られており、男性専用の内服する育毛剤です。
こちらは病院で処方してもらう、もしくは個人で輸入して購入する方法しかありませんが、服用の際には副作用がありますので医師の注意に従い、特に輸入品は取り扱いに注意が必要です。効力としては、内服薬として、AGAの原因であるDHTの発生を抑制します。
ミノキシジルとは
「ミノキシジル」とは、従来、高血圧の薬として作られたものです。しかし副作用で発毛するという報告があったことから、育毛剤として商品化されました。こちらは病院で配合される場合もありますが、薬局でも配合されているものを購入できます。
外用薬としての効力は、血行促進により、毛母細胞の細胞分裂を活性化させることで発毛へとつなげます。
海外製のミノキシジルには注意
海外では、日本で販売されていない高濃度のミノキシジルが配合された商品があります。しかし適量以上塗布しても効果につながった報告はなく、副作用を引き起こす原因となります。
DNAの配列を分析することで、AGAとなるリスクとフィナステリド効果の程度を調査できます。
・「cagリピート」とは
AGAの原因と考えられているDHTは、毛乳頭細胞に対して作用することで症状を発現させますが、特にその中でもX染色体には三次元の構造をした特殊な遺伝子が存在しています。
この構造は、三つの塩基が繰り返しており、回数が個人によって差がありますが、繰り返し、行われることから「cagリピート」とも呼ばれています。
・「cagリピート」回数が少ないとAGAリスクが高くなる
そしてこのリピート回数が多い場合はDHTの働きが弱くなり、AGAになるリスクは低くなります。逆に回数が少ない場合はAGAになるリスクが高くなります。また、これにはフィナステリドの効果が関係しており、リピート回数が少ないときにDHTの作用を強く受けますので、フィナステリドの効果は高くなります。
・DNAは一生変わらないので検査は一回で十分
このcagリピートの回数がDNA検査によって測定できるのですが、DNAは一生変わらないものですので、一度の検査で十分となります。
プロペシアには副作用が出る可能性があるため、女性の服用は勧められておりません。また、男性もプロペシアを服用している場合は、それが血の中に残留しているので献血が不可能です。
さらに、前立腺癌の腫瘍マーカー検査においても、値が半分になってしまう成分があるため、正常に判断できない可能性があります。
最終的には、最も効果的な治療は生活改善になります。どんなに発毛効果があるとされているフィナステリドやミノキシジルを使っても、思うように効果が出てこないと諦めている方もいるかもしれません。
しかし、高価な薄毛治療を行っていても、普段の生活環境が髪にとって望ましくなければ結果は出てきません。
普段の食生活や睡眠、運動習慣などを見直さなければ、改善は見込みにくいのです。このように体の健康こそが、髪の健康にもつながるのです。
専門的知識をもち、信頼できる医師に出会うことができれば、あなたに適したアドバイスを得られます。薄毛改善に必要な生活習慣の見直しも、クリニックによっては指導を受けられます。医師の見解による、指導法を実践できるのは強みです。
近年では薄毛に悩む人の気持ちにつけ込み、悪徳な金額を請求するクリニックの事例も報告されています。そのためクリニック選びはしっかりと情報を集めて判断しましょう。あなたに合ったクリニックをぜひ見つけて下さいね。