男性ホルモンが多いと薄毛になるといわれていますが、実は代表的な男性ホルモンであるテストステロンには「髪を太く・強くする」効果があるといいます。
そんなテストステロンを増やすにはどうしたらよいのかをご紹介します。
人間にとって重要な男性ホルモン、テストステロンとは?
テストステロンとは?
「男らしさ」をかたちづくるうえで必須である男性ホルモンのひとつです。
男性ホルモンのうち、95%にも及びます。
性機能はもちろんのこと、骨や筋肉の強化、ひげや体毛が生えてくるなど「男らしさ」を形成する源です。
生命活動全般において、なくてはならないものであり、微量ながら女性でも分泌されています。
テストステロンは弾性の成長において必須のものであり、人生において3回大きな働きをします。
1回目は胎児の時で、テストステロンの働きで男性内生殖器が形づくられます。
2回目は生後6ヶ月の期間です。ちょうどこの期間にテストステロンが高まっていき、脳の発達に影響を与えます。
3回目が思春期です。思春期にテストステロンの働きで骨格や筋肉、体毛ができていきます。
このように、テストステロンは体の成長に必ずなくてはならない重大なものです。
内面的な男らしさにも影響
テストステロンは、やる気やチャレンジ精神など、脳の働きや精神面の「男らしさ」においても大きく影響しています。
男性が人生における試練をむかえ、そうした困難に負けずに立ち向かっていく時にテストステロンが働いているとされています。
こうして考えると、男性の外面的なもの、内面的なもの、すべてをつかさどっています。
男性ホルモンが多いと薄毛になる!?の真実
男性ホルモンは薄毛の原因?
一般的には「男性ホルモン=薄毛の原因」というイメージが浸透しています。
しかし、仮にそれが事実であれば、全ての男性が薄毛になっているはずです。
実際、テストステロンには髪を太くする効果があるといわれていますし、テストステロンが薄毛の原因ではありません。
薄毛になるのはテストステロンではなく、「ジヒドロテストステロン」という悪玉ホルモンの存在です。
ジヒドロテストステロンって?薄毛(AGA)のメカニズム
それでは、悪玉ホルモンとされるジヒドロテストステロンとは何なのでしょうか。
テストステロンが「5a還元酵素」という物質に結びつくと、強力な悪玉ホルモンであるジヒドロテストステロンに変換されてしまうのです。
逆にいえば、テストステロンも5a還元酵素も、それぞれ単独では特に害はありません。
ちなみに、テストステロンと5a還元酵素のどちらかが多くても、もう片方が少なければ変換される可能性は低いとされています。
その他にも薄毛の原因があります
ジヒドロテストステロンが生成されてしまうことが薄毛の大きな原因であることはわかりました。
しかし、男性ホルモンの影響だけでなく、遺伝やストレス、喫煙や食事、睡眠などの生活習慣も、薄毛の間接的な原因と言われています。
AGAの治療では、生活習慣の改善もセットとして考えられているくらいです。
AGA専門クリニックのプログラムでは、プロペシアやミノキシジルといった治療薬による治療のほかに、生活習慣をいかに改善していくかのプランも組み込まれるのが一般的です。
直接的な原因とはされていませんが、生活習慣の乱れが、薄毛の進行をサポートしてしまうことは否めません。
テストステロンを増やしたい!
テストステロンが減るとこんな影響が
テストステロンの分泌量には個人差があります。
20代がピークで年齢とともに減少していきます。
減少すると性欲の減退はもちろん、心筋梗塞・脳梗塞のリスクアップ、やる気を失いうつ状態に陥ったりとさまざまな不調を招きやすくなります。
オーストラリアにある大学の研究結果によると、うつ病と診断された人はそうでない人と比較しててテストステロンの量が少なかったという結果も出ているそうです。
また、テストステロンが少ないと、内蔵の脂肪が増加するそうで、メタボリックシンドロームのリスクとも関係しています。
こうしたことから、テストステロンと男性更年期障害との関連性が注目されています。
薄毛の原因ジヒドロテストステロンが増加する!?
テストステロンが不足すると、それを補うために薄毛の原因となるジヒドロテストステロンが生産されてしまいます。
ジヒドロテストステロンは皮脂腺を刺激して、皮脂の過剰な分泌を引き起こします。
そして毛穴がふさがれてしまい、髪の発育の障害となります。
つまり、こうした薄毛の原因に対抗するためには、テストステロンの量が多いことが理想です。
テストステロンを増やす方法
テストステロンの量を増やすことが悪玉ホルモンであるジヒドロステロンの生成を抑制することはわかりました。
では、どのように増やすことができるのでしょうか。
睡眠、食事などの生活習慣改善やストレスの解消、また、筋力トレーニングなどで筋肉に刺激を与えるとテストステロンの値がアップするとされています(この場合、ジョギングやウォーキングなどの有酸素運動でも、マシンなどを用いた筋力トレーニングでも効果があるそうです)。
実際、しっかりと睡眠をとることでテストステロンの値はアップするそうです。
また、テストステロンを増やすための食事のポイントは、タンパク質の摂取です。
タンパク質といえば髪を構成する上で欠かせない成分ですが、テストステロンを増やす上でも必須の成分です。
ちなみに、テストステロンを生成する精巣は活性酸素に弱いといわれています。
そのため、玉ねぎなど活性酸素の強い食べ物も積極的に摂取すべきです。